日記に書いちゃおう、愛する人
昨年の初夏、雨の匂いが立ち込める中、推しが15年のアイドル人生を終えました。
可愛い女の子が大好き。世の中の汚い部分なんて何も知らないように振る舞ってきれいな世界を歌うアイドルという存在が大好き。アイドルを見てアイドルを追いかけアイドルを思うことが人生の中心だった私は、落ち込みに落ち込んだその日から、何をどう間違えたのか、
平均年齢30越えのおっさんゲーム実況グループにハマりました。
ゲームなんてとっとこハム太郎くらいしかまともにしたことがない。男性芸能人で好きな人もいない。下ネタは苦手。グロもホラーも見れない。そんな人間が、
平均年齢30越えのエログロホラー満載おっさんゲーム実況グループにハマりました。
人生何が起きるのかわからない。確実に道を間違えたと悟り、何度も「おかしい」と引き返そうとして10か月。ああこれはもう遅いと覚悟してニコニコプレミアム会員代500円+CH代540円を出すようになって5か月。
そんな女のブログです。可愛い女の子大好き!糞事務所は大嫌い!
「また笑って生きることを思い出してくれて嬉しい」
そう言ってくれたのはハロヲタのお友達。
ハロプロを全然見なくなって、現場にも参戦しなくなって、CDも買わないどころかYouTubeで見もしない。完全にヲタから足を洗った私。裏切りのようなものなのに、まだうんうんとお話を聞いてくれる、優しい人。
そんなにも笑っていなかったのかと反省しました。確かに泣いてばっかり、愚痴ってばっかりで、とてもつまらない電話に付き合わせてしまっていた。
でもあれは糞事務所が悪い。あんなことをされてまだよい子のファンでいられるほど私は妄信的ではない。いや、推しに妄信的だったからこそ許せなかった。
ドルヲタをしていると大笑いすることなんてめったにありません。
それは当たり前。彼女たちは歌で、ダンスで、その存在で元気をくれるけど、幸せをくれるけど、別に笑わせることが仕事ではないから。バラエティには出てもお笑い芸人ではありませんからね。
アイドルを見ていて沸き上がる感情は難しくて、「かわいい!」「尊い!」と一応言葉にはしてみるものの、それで正確に表現できているのかもわからないし、その感情の表出もわかりづらい。
例えば口を手で覆ってみたり、見悶えてみたり、感情が高ぶるあまり涙を流してみたり、とめどもない言葉をTwitterで垂れ流して見たり。
感情とその発散方法があまり直結していないから、結局気持ちがぐーるぐる。体の中を回り続けます。それが悪いなんて思ったことはないけど、今思うと、少し息苦しかったのかなって。
だからナポリの男たちの動画を見ていると「笑ってるなー!」って思います。内側からぐんぐんエネルギーが沸き上がって、爆発する。それはとても気持ちがよくて、「楽しい!」って気持ちに支配されます。楽しい、面白い、だから笑う。お腹を抱えて人目も憚らずに笑う。それはとてもシンプルで、まっすぐに元気になります。
笑って、笑って、笑い疲れて肩で息をしながら、「よし、今日も元気に頑張ろ」って思います。これは、「今日も推しのために頑張ってお金稼ご」って気持ちと似ているようで、全然違う。回りくどくない、直接的な元気をくれます。
ナポリの男たちの男たちに出会ってからわたしは毎日笑っています。それってとてもすごいこと。
これでも楽しく生きてきたんです。最後だけは最悪だったけど、ドルヲタをしてきてずっと楽しかった。アイドルに出会ってよかったと思えたし、今日も推しが可愛い。その事実だけで幸せでした。
新曲は何回も聞いて再生回数をあげて、好きな歌詞はノートに書きだして、振りコピして、ブログが更新されればいの一番にコメントを残す。
テレビに出たら嬉しくて、誰かが卒業したら悲しくて、誕生日が来れば喜んだ。
ライブの当落に一喜一憂して握手の度にあまりの可愛さに記憶を失う、そんな毎日。
楽しかった。
でもこんなに笑ってはいませんでした。
たまに不安になります。ナポリの男たちは何もしなくてもただ見ているだけで楽しくしてくれます。わたしがしていることは540円払うことと、ランキング上位にするために投稿日に欠かさず見ること(それだって自己満足です。オリコンを意識していたドルヲタ時代のクセですね)くらい。
540円なんてコンサート会場でCDを予約した時の送料と代わりません。あるいは生写真1枚か。
たったそれだけで全コンテンツが楽しめるなんて本当に狂った趣味です。与えられるばっかりで、自らは何もしようとしない。何もしなくても完結してしまう。
完全な思考停止状態です。そんな自分を自覚して、怖くなります。
だからせめてアウトプットしようと思いました。
言葉を通すことに何の意味もありません。ヒトの脳を経て言葉に変換すれば、その姿は変質します。意識は全てを歪めます。わたしが言葉を尽くしてもそこにあるのはナポリの男たちではありません。きらきら可愛いアイドルでもありません。
だから感想を言うことも意味がないと思っていました。そこにナポリの男たちがいる。彼らが作り出した動画がある。それだけで十分だと。それが全てであると。
でもそれだけではわたしという存在が腐ってしまうから。540円を握りしめてわたしは素晴らしい趣味を持っていると胸を張れるように、このブログをはじめました。
完全なる自己満足。
いいじゃないか趣味ってそんなものだ。